骨が少ない場合のインプラント治療

骨が少ない場合のインプラント治療

骨量が不足していると言われた方へ

骨量が不足していると言われた方へ

「骨が足りないのでインプラントはできません」と言われた方からのご相談は少なくありません。インプラントは顎の骨に固定する治療のため、一定の骨量が必要になります。しかし、骨が不足している場合でも、骨造成を併用することで治療が可能になるケースがあります。
当院では、CT撮影で骨の高さ・厚み・密度を立体的に確認し、具体的な数値をもとに判断します。そのうえで、GBR、サイナスリフト、ソケットリフトなどの適応を検討します。他院で「難しい」と診断されたケースでも、骨の状態を詳細に分析すると対応可能な場合があります。
実際に、骨量不足を理由に断られた方が、骨造成を併用することでインプラント治療を受けられた症例もあります。大切なのは、レントゲンだけで判断するのではなく、CTによる精密な診断を行うことです。骨の不足がどの程度なのか、どの部位にどれだけ足りないのかを把握することで、具体的な治療計画を立てることができます。「骨がないと言われたから無理」と決めてしまう前に、現在の状態を正確に確認することが重要です。

事前に確認しておくべきポイント

骨が薄い場合でも治療を検討できる可能性はありますが、いくつか確認すべき項目があります。

骨の量と質

CT撮影により、骨の高さや厚み、骨密度を測定します。
骨造成が必要な範囲や方法を決定するための判断材料になります。

全身疾患の有無

糖尿病や骨粗しょう症などの疾患は、治癒過程に影響することがあります。
服用中のお薬や既往歴については必ず共有していただきます。
必要に応じて医科と連携します。

口腔内の清潔状態

歯周病やむし歯がある場合は、先に治療を行います。
感染リスクを抑えた状態でインプラント手術を行うためです。

喫煙習慣

喫煙は骨とインプラントの結合を妨げる要因とされています。
可能であれば禁煙した状態で治療を進めます。

治療期間

骨造成を伴う場合、治療期間は数カ月から1年程度かかることがあります。
通院回数や治癒期間を事前に確認し、スケジュールを調整します。

ソケットリフト

ソケットリフト

ソケットリフトは、上顎の奥歯で骨の不足が比較的軽度な場合に行う方法です。
CTで確認した骨の厚みが約5mm以上あり、あと数ミリ骨の高さを確保できればインプラントを安定させられると判断された際に検討します。
インプラントを埋入するためにあけた穴から専用器具を用いて上顎洞の底部を押し上げ、そのスペースに骨補填材を入れて骨の厚みを確保します。
歯ぐきを大きく開く必要がなく、インプラント埋入と同時に行えるケースが多い方法です。

【メリット】

  • 手術範囲が比較的限定的である
  • インプラントと同時に処置できる場合が多い
  • 治療期間を延ばさずに済むケースがある

【デメリット】

  • 適応できる骨量に条件がある
  • 上顎洞の状態によっては行えない
  • 追加費用が発生する

術前にCTで上顎洞の形態や炎症の有無を確認し、適応を判断します。

サイナスリフト

サイナスリフトは、上顎奥歯で骨の厚みが大きく不足している場合に行う方法です。CTで確認した骨の厚みが5mm未満で、そのままではインプラントを十分に固定できないと判断された際に検討します。歯ぐきを開いて側方から上顎洞へアプローチし、上顎洞の粘膜を持ち上げてできたスペースに骨補填材を填入します。骨が成熟するまで数カ月待ち、その後にインプラントを埋入します。

【メリット】

  • 骨量不足でもインプラントが可能になる
  • 十分な骨厚を確保できる
  • 長期的な安定性につながりやすい

【デメリット】

  • 治療期間が延びる
  • 上顎洞炎などのリスクがある
  • 追加費用が発生する

術前にCTで上顎洞の状態を確認し、炎症の有無も含めて慎重に判断します。

GBR(骨誘導再生)

GBR(骨誘導再生)

GBR(骨誘導再生)は、骨の高さや横幅が部分的に不足している場合に行う方法です。
歯周病の進行や抜歯後の骨吸収によって、インプラントを安定して固定するだけの骨幅が足りないと判断された際に検討します。
不足している部分に人工骨や自己骨を補填し、その上からメンブレンと呼ばれる特殊な膜で覆うことで、骨の再生を促します。
症例によってはインプラント埋入と同時に行うこともありますが、骨の不足が大きい場合には、先に骨造成のみを行い、十分な骨量が確保できてからインプラントを埋入することもあります。

【メリット】

  • 骨不足でも埋入が可能になる
  • インプラントの安定性が向上する
  • 長期維持に必要な骨量を確保できる

【デメリット】

  • 治療期間が延びる
  • 感染リスクがある
  • 追加費用が発生する

術後は経過を確認し、骨の成熟状態を評価したうえで次の治療段階へ進みます。

治療方法は一つではありません

骨が少ないと言われた場合でも、治療方法は一つではありません。CTで現在の骨の状態を確認し、骨造成の適応があるかどうかを具体的に判断します。山口県下関市のよつば歯科クリニックでは、無理に手術を勧めることはありません。検査結果をもとに、可能な方法とそのリスクを説明し、納得いただいたうえで治療を進めます。「骨が足りない」と言われた方も、一度ご相談ください。